2024年11月05日
Q:認知症の母はどうやって相続手続きを進めたらいいか司法書士の方に伺います。(高松)
先日高松の父が亡くなったので、高松市内の斎場で葬式を済ませ、これからは相続手続きを進めることになります。母と私と弟の3人が相続人となるため、3人で分担して手続きをやっていきます。ただ、母は数年前から認知症を患っているため、母に手伝ってもらうことは考えていません。実質弟と2人で相続手続きを行うことになりますが、そもそも認知症の母が相続人になっていますが大丈夫なのでしょうか?認知症の症状は軽くはないので、署名や押印はできたとしても、その意味までは分からないと思います。ちなみに父の相続財産は、高松にある自宅と預貯金が数百万円ほどになります。認知症を患う方のいる相続手続きはどのように進めたら良いか教えてください。(高松)
A:家庭裁判所から成年後見人を選任してもらい相続手続きを進める方法をご紹介します。
まず、認知症や精神疾患などにより判断能力が不十分な方は、法律行為である遺産分割協議に参加することはできません。たとえご家族の方であっても正当な代理権もなく署名や押印をする等の行為は違法となりますのでご注意ください。このような方がいる場合の相続手続きは、成年後見制度を利用して家庭裁判所に成年後見人という代理人を選任してもらう方法があります。
成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害などにより意思能力が不十分な方を保護するための制度で、選任してもらった成年後見人に遺産分割を代理してもらい遺産分割を成立させます。民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てを行うことで成年後見制度を利用することができます。なお、以下の者は成年後見人にはなれません。
- 未成年者
- 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
- 破産者
- 本人に対して訴訟をした又はしている人、その配偶者、その直系血族
- 行方の知れない者
なお、成年後見人には、親族、第三者である専門家等が選ばれる場合だけでなく、複数名選任されることもあります。一度成年後見人が選任されると、対象の方が亡くなるまで成年後見制度の利用が継続します。特に第三者が成年後見人に選ばれた場合などには報酬を払い続けることになるため、安易に決定するのではなく、その後のお母様にとっても必要かどうかきちんと考慮してこの制度を活用しましょう。
高松相続遺言相談室では、高松のみならず、高松周辺地域にお住まいの皆様から相続手続きに関するたくさんのご相談をいただいております。
相続手続きは慣れない方にとっては複雑な内容となり、多くの時間を要する手続きになるかと思われます。高松相続遺言相談室では高松の皆様のご相談に対し、最後まで丁寧に対応させていただきますので、安心してご相談ください。また、高松相続遺言相談室では高松の地域事情に詳しい相続手続きの専門家が、初回のご相談を無料にてお伺いしております。
高松の皆様、ならびに高松で相続手続きができる司法書士および事務所をお探しの皆様にお目にかかれる日をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。
2024年10月03日
Q:司法書士の先生にお伺いします。自分の相続では離婚した前妻は相続人になるのでしょうか。(高松)
結婚を機に高松に移住し、その妻とは10年前に離婚してしまいました。
その後も高松から離れることなく、現在は内縁の妻と暮らしています。私には、前妻との間にも内縁の妻との間にも子供はいません。
このような場合、私に万が一のことがあり相続が発生したら、私の財産が前妻の手に渡ることはあるのでしょうか。また、内縁の妻が財産を受け取ることができる方法はありますか?(高松)
A:離婚された前妻は相続人ではありませんのでご安心ください。
ご相談者様の相続が発生した場合、離婚された前妻は相続人ではありません。前妻との間にお子様もいらっしゃらないので、前妻に関わる人物に相続人はいないため前妻にご相談者様の財産が渡ることはありません。
なお、内縁の妻にも相続権はありません。
相続では亡くなった人の財産を誰が相続するか民法で定められています。これを法定相続人といいます。法定相続人は下記になります。
配偶者は常に相続人となり、配偶者以外は順位が定められており、上位の人がいない場合に下位の人に相続権が移ります。
第一順位:子供や孫(直系卑属)
第二順位:父母(直系尊属)
第三順位:兄弟姉妹(傍系血族)
ご相談者様の相続が発生した場合、上記の法定相続人に該当する人物がいない場合には、内縁者が特別縁故者に対しての財産分与制度を利用することで、財産を受け取ることができる場合もあります。しかし、この制度を利用するには内縁者が裁判所へ申立てを行う必要があります。その申立てが認められれば内縁者は財産を受け取ることができますが、確実ではありません。確実に内縁者に財産が渡るようにしたいとうご意向がある場合には、その意思を主張する公正証書遺言を作成することをおすすめいたします。他に、いつでも手軽に作成することができる自筆証書遺言がありますが、公正証書遺言は公証役場で公証人によって作成する方法のため、法的な間違いが発生することがなく、より正確で確実な遺言書を作成することができます。また、原本が公証役場で保管されるため紛失等の心配がありません。
高松相続遺言相談室では、遺言書作成に関するご相談も対応しております。高松で相続・遺言に関するご相談なら高松相続遺言相談室にお任せください。高松相続遺言相談室では、相続を専門とする司法書士が高松の皆様の相続手続きや遺言書作成などの生前対策を親身にサポートいたします。初回は完全に無料でご相談いただけますので、まずはお気軽にお問い合わせください。高松の皆様のご来所をスタッフ一同お待ちしております。
2024年09月03日
Q:司法書士の先生にお伺いします。亡くなった父が所有していた不動産を放置しています。このまま相続登記をしないでも大丈夫ですか。(高松)
高松に住む50代会社員です。父名義の不動産についてお伺いしたく問い合わせいたしました。
父は1年半前に亡くなりました。相続人は私と妹2人でした。当時行った遺産分割協議はスムーズに終わったのですが、協議後に他に父が所有していた土地があることが分かりました。
その土地について、再度妹たちに遺産分割の話合いをしようと声をかけましたが、なかなか妹2人も私も忙しく、一人は海外に住んでいるため、話合う機会をつくることができませんでした。そのまま、すっかり忘れてしまっていました。しかし、先日テレビで相続登記の義務化について報道されており、放置している土地があることを思いだしました。父が亡くなったのは1年半前のことで、2024年の法律の施行前になるため、この場合でも手続きをしなければならないのでしょうか。(高松)
A:相続登記の申請義務化は施行前に発生した相続についても対象となります。
相続によって不動産を取得した場合、不動産の名義変更(以下相続登記)を行う必要があります。以前は相続登記に期限がなかったため、故人の名義のままの不動産が放置されてしまい、現在の所有者が誰なのか不明になるケースが散見されました。所有者不明の不動産がこのまま増え続けてしまうと都市計画の妨げや老朽化した建物をどうすることもできず、さらには倒壊してしまう危険もあります。
このような背景から相続登記の義務化がされることとなりました。
相続登記の申請義務化は2024年4月1日に施行され、「相続により所有権を取得したと知った日から3年以内」に相続登記の申請を行う必要があります。この期限を過ぎてしまうと10万円以下の過料の対象となりますのでご注意ください。
なお、前述の施行日前に発生した相続も対象となります。「相続により所有権を取得したと知った日から3年以内」もしくは「施行日」のどちらか遅い日から3年以内に相続登記を行う必要があります。ご相談者様はまだ相続登記が完了していない不動産があるとのことですので、早めに申請を行うようにしましょう。
しかし、相続人全員での遺産分割協議がまとまらないなどの理由がある場合、法務局で「相続人申告登記」を行うことによって相続登記が期限内にできなくても過料の対象から外れます。
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