高松の方より相続放棄のご相談
2021年07月01日
Q:相続放棄をすれば父の借金を払わずに済みますか?司法書士の先生、教えてください。(高松)
司法書士の先生、はじめまして。私は高松で暮らす50代のサラリーマンです。
両親も私と同じ高松市内に住んでいますが5年前に母が亡くなり、現在は父ひとりで生活しています。
私たちの世代になると親の介護や相続のことが話題にあがることも珍しくなく、つい最近、会社の同僚から相続のことで思わぬ報告を聞きました。なんでも親に多額の借金があったそうで、「借金の肩代わりをしたくないから相続放棄をした」とのことでした。
詳しい金額までは把握していませんが、私の父にも借金があることは知っています。
このまま父が借金を残して亡くなった場合、会社の同僚と同じように相続放棄をすることで借金を払わずに済むのでしょうか?(高松)
A:相続が発生した際に相続放棄を選択すれば、お父様の借金を返済する必要はありません。
相続放棄とは相続に関して財産も債務も一切受け継がないことであり、はじめから相続人ではなかったものとみなされます。
そのため、相続放棄を選択した場合は被相続人(お父様)に多額の借金があったとしても、相続人(ご相談者様)が返済する義務はありません。
しかしながら被相続人の負債自体がなくなるわけではないので、相続放棄をした方以外に相続人がいる場合はその方が、その方も相続放棄をした場合は次の相続順位の方が受け継ぐことになります。
ご自分が相続放棄をすることでお父様のご両親や兄弟姉妹に負担をかける可能性があるため、あらかじめ相続放棄をした旨を伝えるなど最低限の配慮は必要です。
相続財産のなかに借金やローンなどの負債があると相続放棄を選択しがちですが、相続放棄をすると預貯金や不動産などのプラス財産を受け取れなくなることも忘れてはなりません。
あとになって借金よりもプラス財産のほうが多いことがわかり後悔する…という可能性も少なからずありますので、相続放棄を検討する際は十分に財産調査を行うよう心がけましょう。
なお、相続が発生した際に相続放棄する際は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から3か月以内に、家庭裁判所でその旨の申述を行う必要があります。
高松をはじめ高松周辺にお住まいの皆様、相続放棄をするかどうか判断にお困りの際は高松相続遺言相談室まで、まずはお気軽にお問い合わせください。
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