信託財産について
ここでは、信託における「信託財産」についてご説明します。
何でも信託財産にできるの?
原則的に、委託者の所有する財産において、プラスの財産であれば、どんなものでも信託財産にする事ができます。この場合のプラスの財産とは金銭に換金できるものと考えていただくと分かりやすいと思います。
- 現金、有価証券などの金融資産
- 土地・建物などの不動産
- 自動車や宝飾品などの動産
- その他、債権など
※違和感を感じる方も多いかもしれませんが、法律上、ペットは物として扱われますので法的には信託が可能です。
また、信託できないものとしては、身体や健康、経験・体験、評価など直接的に換金できない価値については信託出来ません。また、借金などの債務も信託財産にすることは出来ません。
信託財産は、誰のものになるの?
委託者から切り離された信託財産は、誰のものになるか?という話は、一般の方が感じるもっと多い疑問であると思います。
委託者が託した財産は、誰のモノでもなく、信託財産となります。
これを不動産で説明いたしますと、託した不動産は、受託者の管理下に移りますので、不動産登記上では受託者の名義となりますが、最終的には、信託によって定められた権利帰属者のもとに所有権は移転されることになります。
預金の信託は要注意!
預貯金とは、正確には預貯金債権と言い、銀行に対して「預けたお金を払い出しを受ける権利」のことを言います。この預貯金は、預けた人以外の誰かに譲渡する事はできない契約になっているため、銀行の預貯金を誰かに託すことやその債権を受ける権利を移転させていく事は出来ない事になります。
では、どうしたら良いか。これは、対応してくれる金融機関が少ないのが実情ではありますが、「委託者A受託者B」といった名義で、金融機関に管理口座を作らせてもらい、ここに払い出した現金を預け入れることによって、現金の信託して受託者に管理してもらう事になります。
民事信託(家族信託) 関連項目
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